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11月の講座  

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113日(土)  魅惑の社寺 「永観堂」   講師 堤 勇二   (終了しました)
                                
歴史、宗教から芸術や文学にいたるまで、熱いお話を堪能しました! 


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11日(日) 京都世界遺産講座 「清水寺」 講師 堤 勇二 (終了しました)
             
 
清水寺。
誰でも知ってて、
もしかしたら、なんにも知らなかったかも!?

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清水寺奥の院 なぜ舞台が二つあるのでしょう?

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この迫力を見よ! 市内最大級なのだ!

絵馬 意馬心猿図1.JPG 
本堂は絵馬堂。身につまされる絵馬です(涙、涙)



あっという間の三時間でした。聞いたことない清水さんのお話…さすがです!

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11月18日(日)  「和菓子の会」  講師  井上由理子  (終了しました)    

            京菓子資料館にて   
               
   

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糖芸菓子「華燭」これがみんなお菓子なんです!



清々しい朝の和菓子の会。京菓子へのアプローチ、そして美味しいきんとんをいただきました!


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23日(金・祝)  東京堤塾 京都世界遺産講座  「清水寺」   講師 堤 勇二


                午後130分~  於 きゅりあん 第二講習室



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強烈な造型の成就院庭園 
たっぷりとお話します。

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千重子が見たいと言った景色です。
「古都」の話。

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見よ、この雄姿! 
密教寺院の面目躍如!










にて

清遊ブログ  清閑寺 小督のゆかりを訪ねて

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今月の世界遺産講座は、清水寺。

先日の京都の講座では、「観音力」というスケールが大きく、とても興味深いお話を聴くことができました。

やはり人気ナンバーワンの名所だけあって、境内や清水近辺の賑わいは今も昔も変わらぬようです。

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ところで、境内の子安の塔から清閑寺(せいかんじ)につづく道があるのをごぞんじでしょうか。

「清閑寺」と矢印が示された標を見つけました。

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一瞬ある思い出がよぎり、どうしても清閑寺を訪ねてみたくなりました。

参詣の賑わいからはすっかり離れて、通る人もなく、静かな山路。

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15くらいも歩いたでしょうか。
(女性ひとりでは決して歩かないでくださいね。)

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「左 清閑寺、右 大津へ」。下は国道
1号線が走っています。

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高倉天皇陵、六条天皇陵参道の碑と清閑寺の標。

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さらに進むと、左手に高倉天皇陵とその上方の山手にあるのが六条天皇陵。


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後白河天皇の第一子が二条天皇。その子が六条天皇。皇統は第七十七代後白河天皇から二条─六条と続き、その後を継いだのが二条天皇の異母弟・高倉天皇でした。

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京都・清遊の会の事務局は衣笠の二条天皇陵のすぐそばにあり、いつも御陵を目にしていますから、この六条天皇と高倉天皇の御陵にもなにか縁を感じます。


先に見えているのが清閑寺の門。

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石段を上り、山門へ。向こうに見えるのは九条山。

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「歌の中山」は清閑寺の山号で、清閑寺から清水寺の間の山路をいいます。

「見るにだに まよふ心の はかなくて まことの道を いかでしるべき」

昔、清閑寺の僧が美しい人を見て愛しい心が起り、声を掛けると、女人はこの歌を詠んで姿を消したとか。


清閑寺山(歌の中山)は東山三十六峰のひとつに数えられ、花と紅葉の名所として知られたところ。


清閑寺の歴史は古く、延暦
11年(792)に紹継(じょうけい)法師の開基とされ、かつては清水寺と拮抗する大寺でありました。幾多の盛衰を経て、江戸時代に平等寺が兼帯し、現在に至ります。

真言宗智山派に属し、菅原道真自刻の梅樹十一面千手観音がご本尊として伝わります。


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門をくぐると、すぐ目に入るのが小督局(こごうのつぼね)の供養塔です。

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木陰の下、苔むした庭に。

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向かい側に九条山を望み、陽の射す周りの風景とは対照的に、境内は翳って静寂そのものです。

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小督の哀しい物語がこの清閑寺に伝わっています。


小督局は高倉天皇に寵愛された女性。
しかし天皇の中宮・徳子(建礼門院)の父は時の権力者、平清盛。清盛に疎まれた小督局は宮中から追放され、この清閑寺で尼にさせられました。

高倉天皇は深く心を痛められ、自分の亡きあとはこの清閑寺に葬ってほしいと遺言され、二十一歳の若さで亡くなったと。小督局もここで亡くなったといわれます。


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また「平家物語」では、次のような話が語られます。

小督は藤原通憲の子・桜町中納言藤原成範(しげのり)の娘で宮中第一の美人。しかも琴の名手。小督を見初めたのが冷泉大納言藤原隆房でした。

しかし隆房の恋人となっていた小督を高倉天皇が召し、小督は天皇の寵愛を受けるようになります。小督を天皇に奪われた隆房ですが、じつは隆房の正妻も清盛の娘でした。

清盛にしてみれば、小督は二人の娘婿を奪い、娘を悲しませた張本人。召し出して殺すことを決意します。

小督はそれを漏れ聞いて内裏を抜け出し行方知れずに。天皇は源仲国に命じ、小督を探させます。


八月十五夜、名月の嵯峨野を駈け、仲国が小督を探し当てるくだりは有名です。

「峰の嵐か松風か 尋ぬる人の琴の音か楽か。……曲はなんぞとうかがえば、夫(つま)を想うて恋ふる名の想夫恋(そうふれん)なるぞ、嬉しき。」


小督は再び高倉帝の元に戻り、寵愛は以前にもまして強く、皇女が誕生。しかしそれを聞いた清盛の怒りは激しく、小督を捕えて出家させます。

小督二十三歳。嵯峨の辺りに住まいし、まもなく亡くなったといわれます。

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             小督の桜


じつは以前、小督局ゆかりの品を見たことがありました。


忘れもしない、平等寺(びょうどうじ)でのこと。


清閑寺の標を見て、とっさに清閑寺を訪ねたくなったのはそのときの光景が蘇ったからです。

何年前になるでしょうか、平等寺の縁日でした。平等寺は因幡薬師(いなばやくし)とも称し、松原通烏丸を東に入った、まさに京都の町の真ん中にあるお寺。

薬師如来の縁日が八日で、毎月八日にはこの因幡薬師で手作り市が開かれています。

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その日は香煙が立ち込めるなか、参拝の人や、手作り市の買い物客らで、境内は足の踏み場もないような賑わいを見せていました。

寺の他の行事とも重なり、その日はお寺の方もそれは忙しそうにされていました。


縁日には寺宝が公開されると聞いていましたので、尋ねてみました。すると門を入ってすぐのお蔵というか収蔵庫に案内されたのです。ここでした。なつかしい…。

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案内してくれたのは、なんと境内で焼きそばを焼いていたおじさん…。

その前掛けからはおいしそうな匂いがぷんぷんしていましたし、おじさんはまだ焼きかけの焼きそばが気になるようでしたが、お寺の方に頼まれて恥ずかしそうに中へ案内してくれました。

いいのかなあ、とおそるおそる後ろについて入りますと、なんだかすごい仏像やら美術品が並べられています。
そしておじさんは壁際にあるカセットデッキのスイッチをそっと押し、解説の音声を聴かせてくれました…。


そこで、初めて、この平等寺のご本尊で日本三如来のひとつ、「薬師如来」や、「如意輪観音」、清凉寺様式の「釈迦如来」を拝することができたのです。

その日は宝物館ではなく、たまたまこちらに展示されていたのでしょう。

今もあの焼きそばのおじさんなしに平等寺を思い出すことはできません(笑)

帰りに絵葉書を買うときもまたお寺の方ではなく、市で店を出していたおにいさんが応対してくれました。お寺と、商いする人との信頼関係には驚きましたが、昔は寺の行事には町の皆がお世話したものであったはず。
しかもここはもともと町堂といわれて人々が集ったところ。


取り澄ましたお寺の顔ではなく、いろんなものが綯い交ぜになったお寺の姿。京都という町が魅力的な町に思えたときでした。



さて、この出来事もそうですが、もっと驚いたのは寺宝の数々。


仏様のほかに見たものは─

小督局愛用と伝わる琴。そして蒔絵硯筥(すずりばこ)。

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さらに、小督が自らの髪の毛を織り込んで織られたと伝わる「光明真言」

それをみたときは息を呑みました。


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                (三点ともに平等寺 絵葉書より)


ガラス越しではなく、手が届くほど近くにあるのです。

髪の一本一本が確かに織り込まれているのがわかります。自分の髪を抜いて織るという想いの深さ。


高倉天皇との間には、のちに土御門天皇の准母となられた範子内親王も生まれていました。
おそらくそのわが子との別れもあったことでしょう。

凄絶ともいえる別離の感情がこの光明真言のなかに織り込まれている、そんな気がします。


この因幡堂平等寺は高倉天皇とのゆかりが深く、高倉天皇によって多くの堂舎が建てられ、因幡堂を平等寺と改めたのも高倉天皇だそうです。その縁から平等寺の住職が清閑寺の住職を兼ねるなど、清閑寺に伝えられたものがこの因幡堂に伝わる所以です。


平等寺を訪ねたこの日、いつか平等寺と縁の深い清閑寺を訪れることがあるだろうか、とふと思ったのでした。

話がずいぶん横道にそれてしまいました。


清閑寺の境内には要石(かなめいし)というのがあって、その前に立てば京都の町があたかも扇を開いたような角度で眺望できます。扇の要に当たることからこの名で呼ばれます。いい眺めです。

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昔は山科・大津方面からはこの寺に辿り着いて初めて京都が見えたようで、名所となっていたそうです。

そして、いつのころからかこの要石に誓いをたてると願いがかなうといわれるようになりました。



ここ清閑寺には、ほかにいくつもの歴史のできごとが刻まれています。

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幕末のころ、この上に、錦江湾に入水し果てた尊王攘夷派の僧侶で
清水寺成就院の住職・月照上人の隠棲の常居がありました。

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茶室「郭公亭」は西郷隆盛と都落ちの相談をしたところ。

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与謝野鉄幹の父で与謝野礼巌は妻を亡くした明治29年の冬、この寺に隠棲。
与謝野礼巌は「永観堂」の講座で、京都で初めて療病院を創ったうちの一人と教わりましたね。


鳥の声、風が渡り木の葉の擦れ合う音。自然の音が大きな響きにさえ感じられる境内です。


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山から眺める京都の景色もいいけれど…。


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帰り道。また御陵を通ります。

山手の御陵に葬られる六条天皇。
六条帝はわずか二歳で即位。在位三年で高倉天皇に皇位を譲り、元服を行うことなく十三歳で崩御。后もなく、子もなく。

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その下の高倉天皇の御陵のそばには小督局の墓塔があるといいます。意のままにならず短い生涯を終えた高倉天皇と小督局。静かに寄り添い眠っておられるのかもしれません。

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別離の哀しみを山ごと包みこみ、中腹にひっそりと建つ清閑寺。


またここへ来ることがあるのだろうか、とそんなことを思いながら、清水のほうへ歩き出しました。

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ご報告

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1123日(金・祝) 東京堤塾 京都世界遺産講座「清水寺」 堤 勇二
            きゅりあん 午後130分~ (終了しました)


堤講師の清水寺のお話はこれまでに何回かありましたが、今回の話は、どこでも話されなかった初めての内容の連続!


驚くやら、感心するやら、あっけにとられるやら…!


一度聴いたからいいや、と思った方、本当に本当に残念でした(笑)。

この夜叉の使命を聴いて驚きましたね。

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清水寺なのになぜ東寺が?!

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来月の世界遺産講座は「西本願寺」です! 乞うご期待! 







京都 顔見世講座 ご案内

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吉例 京都顔見世講座!


ことしの「吉例顔見世興行」は、六代目中村勘九郎襲名披露記念となります。


昼の部では、「寿曽我対面」(ことぶきそがのたいめん)で、勘九郎が初の曽我五郎を、また片岡仁左衛門がこれまた初役の工藤祐経に挑みます。

「梶原平三誉石切」(かじわらへいぞうほまれのいしきり)では市川團十郎が平三を、「廓文章」(くるわぶんしょう)では坂田藤十郎、中村扇雀の親子出演など、東西の人気役者が顔を揃えます。

夜の部では、「仮名手本忠臣蔵」で仁左衛門が勘平を勤め、勘九郎の「口上」、襲名披露狂言の「船弁慶」、
「関取千両幟」(せきとりせんりょうのぼり)と続きます。

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井上由理子講師によるビジュアルを使ったわかりやすい解説で、ぜひとも今年の見どころをご堪能ください!  ご参加をお待ちしております!
 

 
 12月2日(日) 午後2時~4時頃

 京都市北文化会館 第4会議室
    (地下鉄北大路駅・北大路ビブレ1階北側)
   
  参加費 2千円  
     ※撮影・録音はご遠慮くださいますようお願いいたします。    

 参加ご希望の方は、下記までファックスメールをお送りください。 
 右上のお申込みフォームからもお申込みいただけます。

     京都・清遊の会事務局  603-8341 京都市北区小松原北町135-30-108 
                          TELFAX 0754659096  
                          Email: info@kyo-seiyu.net 

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                           南座の竹馬

12月の予定

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12月1日(土)  魅惑の社寺 「八坂神社」   講師 堤 勇二 (終了しました)
                                    
                                      午前9時45分~     職員会館かもがわ     


今や正門と間違われる南楼門。ちょっとした秘密、伝授します。

今や正門と間違われる南楼門。ちょっとした秘密、伝授します。.JPG


境内の伊勢神宮 知られざるパワースポットです。

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白朮詣りの本当の意味、ご存じですか?

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月1日(土)  中村帆蓬(はんほう)  

            古典を楽しむ「源氏物語」挿絵展Ⅴ 
常夏~藤裏葉  
                                       見学とギャラリートーク      (終了しました)       
   


                                     午後3時~    ぱるあーと    

               
         
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月2日(日)  京都顔見世講座   講師 井上由理子   (終了しました) 


                                     午後2時~  京都市北文化会館                                      
  

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22日(土)  京都世界遺産講座  「西本願寺」  講師 堤 勇二

                              午後130分~  京都市北文化会館 第1会議室  3千円


大書院・対面所の松 まるでお城です。

1 大書院・対面所の松 まるでお城です。_R.jpg



これはどこですか? 恐るべき鳳凰の妻飾り。

2 これはどこですか? 恐るべき鳳凰の妻飾り。_R.JPG



国宝・北能舞台。南能舞台との違いご存じですか?

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大書院・雁の間 美意識の高さを感じます。

4 大書院・雁の間 美意識の高さを感じます。 _R.jpg 



1224日(月・祝)  東京堤塾 京都世界遺産講座  「西本願寺」   
                                                                                                    講師 堤 勇二
    

          
         午後130分~   きゅりあん 第二講習室    3千円


これは何? なんか埋まってますよ。

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飛雲閣を知るにはこれが最適です。

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この写真に本願寺信仰の秘密が隠されています。

7 この写真に本願寺信仰の秘密が隠されています。_R.JPG



これは何だろう?

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白書院・一の間 ここにも本願寺宗主の文化水準が見えます。

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  お申込みは下記までメールあるいはファクスでお願いいたします。
 ホームページ右上のお申込みフォームからもお申込みいただけます。

 皆様のご参加をお待ちしております!!
 

   京都・清遊の会 事務局   

    〒603-8341  京都市北区小松原北町13530108

       TEL&FAX 075-465-9096  e-mail info@kyo-seiyu.net  
      
 URL: http://www.kyo-seiyu.net


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本満寺のもみじ





清遊ブログ  巳歳祈願 京の女神さまへ

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いよいよ師走も押し詰まり、今年も余すところわずかとなりました。

来たる2013年、どうか良い年でありますように。願いを込めて、今年から来年の巳歳につながる京都をめぐってみましょう。

今年は「古事記編纂千三百年」でした。

はじめにご紹介しますのは梅宮大社(うめのみやたいしゃ)です。

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四条通りを西へ向かい、「梅津車庫前」を過ぎると北へ。四条通りに面していないせいか、ふだんは静かなところです。

けれどここは平安京以前からの由緒をもつ古社。



◇梅宮大社─

梅宮大社は橘氏の祖、橘諸兄(たちばなのもろえ)の母・縣犬飼三千代(あがたのいぬかいのみちよ)が山城国綴喜(つづき)郡井手にお祀りしたのが始めとされ、のちに嵯峨天皇の皇后・橘嘉智子(たちばなのかちこ 檀林皇后)によってこの地に祀られました。


酒造の神さま、子授けの神さまとして知られる神社です。



ここで「古事記」をひもといてみましょう─

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   木花開耶姫 堂本印象筆 (堂本印象美術館)


天照大神(アマテラスオオミカミ)の命により、高天原に降り立った天孫・瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)は、九州・笠沙の海岸で美しい木花開耶姫(コノハナサクヤヒメ)を見初めました。

ニニギは木花開耶姫の父・大山祇神(オオヤマツミノカミ)に姫との結婚を願い出て、結ばれ、やがて火遠理命(ホオリノミコト=山幸彦)ら三人の御子神が生まれます。

父の大山祇神はこれを喜び祝って、「天舐酒(あめのたむざけ)」を造られたと。

これが日本で酒を醸した始まりであると伝わっています。舐酒とは甘酒であったそうです。


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            「神話 古事記」より

梅宮大社では、

・酒解神(サカトケノカミ=大山祇神) 

酒解子神(サカトケゴノカミ=木花開耶姫)

・大若子神(オオワクゴノカミ=瓊瓊杵尊) 

・小若子神(コワクゴノカミ=彦火火出見尊=山幸彦)


の四柱がご祭神として祀られています。


上の絵の中にお顔を隠しておられるもう一人の姫神・磐長姫(イワナガヒメ)は木花開耶姫のお姉さんです。
じつはニニギノミコトが木花開耶姫を望まれたときに、大山祇神はこの磐長姫も一緒に嫁がせたのですが、ニニギは木花開耶姫だけを望まれ、磐長姫を返されました。


大山祇神は、木花開耶姫のように栄え、磐長姫のように永い命を持つようにと瓊瓊杵尊に二人を嫁がせたのですが、それがかなわず、それゆえニニギノミコトやその子孫、すなわち日本の天皇の命は永遠ではなくなったといわれます。


大山祇の神は山の神。そして娘の木花開耶姫は火の中で無事に出産したことから、山と火を司る神として富士山を賜ったとされ、富士浅間神社のご祭神として祀られています。


一方、縁に恵まれなかった磐長姫は、京都の北、貴船神社の結(ゆい)の社に縁結びの神となって祀られています。

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◇ふたたび梅宮大社─


梅宮大社では、木花開耶姫の木花は梅花とされ、境内には、約40種の梅が植えられています。

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本殿の屋根は橘。橘氏に深くかかわる社ゆえ。

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お守りも橘の紋入り。

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梅は「産め」に通じます。

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子授け祈願の「またげ石」。

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絵馬は酉の日に醸す水=酒をあらわしているのでしょう。

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ここには神苑があります。

楼門をくぐると前に広がるのはその名も「咲耶池」。

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まわりは梅・桜・かきつばた・あじさいなどが植えられた苑路になっています。
花咲く春が楽しみです。

鯉もたくさん。橋の上で餌をやると大勢やってきてびっくりです!

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向こうに茶室も見えます。

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梅津の里は王朝時代には貴族の別荘が多くあったところだそうで、大納言源経信(みなもとのつねのぶ)が梅津の源師賢(みなもとのもろかた)の山荘を訪れ、辺りの風景を詠んだ歌が知られます。

「夕されば門田の稲葉訪れて 芦のまろ屋に秋風ぞ吹く」

茶室「池中亭」は、この風雅な屋根をもつ「芦のまろ屋」の昔の姿をとどめる茶室といわれます。

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歌は百人一首にもとりあげられ、藤原定家の筆になる石碑も立っています。

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梅宮大社のご祭神はファミリーの四柱が祀られていましたが、木花開耶姫をご祭神にお祀りしているのが、敷地神社。通称「わら天神」です。


◇敷地神社(わら天神)─


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お詣りしたら、上を見上げてください。よく見ると妻飾りがなかなかいいのです。

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     ハートに見える亥の目文があちこちに!



安産祈願で有名な神社ですが、木花開耶姫の由緒からつくられたのが、笹屋守榮の銘菓「うぶ餅」。

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かわいらしい包装で、甘酒入りというのが肝心。
大山祇神が醸したのは甘酒でした。

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九のつく日と犬の日は境内に茶店が設えられ、うぶ餅をいただくことができます。
笹屋守榮はわら天神のすぐ近くにあります。

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さて、お酒といえば松尾の神様にも詣でねばなりませんね。
梅宮大社からさらに西へ。桂川を渡ると松尾大社です。


◇松尾大社─

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鳥居にさげられた脇勧請(わきかんじょう)
12本の榊の小枝は月々の作物の出来を占ったとか。閏年は13本さげられます。



「賀茂の厳神、松尾の猛霊」といわれ、カモ社とならび称された古格を誇るお社。

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松尾山を背に、両流れ造りの屋根が美しい社殿。
松尾の神は松尾山の磐座に降臨したと伝わります。



ご祭神は大山咋神(オオヤマクイノカミ)。


もう一柱は中津島姫命(なかつしまひめのみこと)。別名、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。


大山咋神(オオヤマクイノカミ)は山の神様ですが、秦氏の崇拝していた氏神であり、醸造の神、日吉の神として知られます。

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市杵島姫命は、
多紀理比売命(タギリヒメノミコト)、多岐都比売命(タギツヒメノミコト)とともに宗像三女神(むなかたさんじょしん)の一番末の姫神。 

宗像三女神は、素戔嗚尊(スサノヲノミコト)と天照大神が誓約(うけい)をされたとき、スサノヲの剣から生まれた三姉妹の神々。

海上交通の平安を守護する玄界灘の神。宗像大社や厳島神社に祀られます。

末っ子の市杵嶋姫命はもっとも美しいとされ、記紀神話において代表的な海上神です。

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  宗像三女神 (やよい文庫)


木花開耶姫といい、市杵島姫命といい、美人の神様なんですね!


松尾大社については、いつか堤先生に講座でじっくりお話していただくこととして…。


京都の酒造りにとって松尾大社はじつはとっても大切な神様です。

酒造りに関わる人々は必ず境内の亀の井の水をいただいて酒に入れ、醸造祈願をします。11月に「上卯祭」、4月に「中酉祭」が営まれます。

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亀は松尾の神のお使いとも言われます。

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水の神様を祀る瀧御前社。鳥居の向こうに天狗の顔らしいものが浮かぶのですが、わかりますでしょうか?

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じっくりさがしてみてください。これは近年有名になった話だそうです。

さて、市杵島姫命つながりで、河原町五条の近くにあります「市比賣(いちひめ)神社」にまいりましょう。


◇市比賣神社─


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平安京の官営市場であった東市・西市の守護神として創建された市比賣神社は、現在も京都中央卸売市場に末社があります。

市場守護と、あわせて、現在は女人守護の神社です。一願成就の井戸「天之真名井」があり、この水は歴代天皇の産湯に用いられたと伝わります。
皇族・公家が生後五十日目には五十日餅を授かり、お食べ初め発祥の神社ともされています。



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ご祭神は五柱。

・市寸
()嶋比売命ほか宗像三女神(むなかたさんじょしん)

・神大市比売命(カムオオイチヒメノミコト)…スサノヲノミコトと結婚。

・下光()比売命(シタテルヒメノミコト)…大国主と宗像三女神の一番上のタギリヒメノミコトの間の娘。母子でお祀りされていることになります。


いずれも女の神様です。良縁・子授け・安産・厄除け。女性にとってはオールマイティの神様。



可愛らしい「姫みくじ」はお守りとして持ち帰っても良し、願い事を書いて奉納しても良し。

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使わなくなったカードを納める「カード塚」は現代の生活にマッチしています。
カード形の「カード守り」もあるのです。

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この日も参拝者が途絶えることなく訪れていましたが、お詣りして神社を出られるときの顔はどの顔も晴々としていました。

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さて、市杵島姫命ですが、この神様は七福神のひとり、弁財天(弁才天)と同一視されることがあります。

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弁財天はヒンドゥ―教の女神サラスヴァティー(河神)が日本に来て習合された神様です。


なるほど、弁財天は水に関係するところ─島、池、泉などにお祀りされることが多いですね。寺院の池中の島にはよく弁天さまが祀られています。


名水のある八坂神社の本殿裏にも厳島社が祀られていました。

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             厳島神社 文字がハート形?

市杵島姫命は海の神様ですから、弁財天やサラスヴァティーと習合していったことがうなずけます。

そして弁財天のお使いは巳(蛇)。巳成金(みなるかね)といって最初の巳の日は弁財天に詣るのだそうです。

ここでいよいよ「妙音弁財天」を祀る「出町 妙音堂」に到着です。


◇出町妙音堂─

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妙音堂は昔、琵琶をもって宮中に仕えた西園寺家のゆかりを伝え、「京都七福神」のひとつとなっています。

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巳さんがお祀りされていますね! 


水の流れる音はすなわち妙音。妙音は音楽、技芸に通じ、弁財天は音楽や芸能に携わる人々の守り神ともなりました。


琵琶を奏でる優雅な弁財天は女性の憧れかもしれませんね。

才は才能、財は財産。

弁財天は福徳を授ける神様ともなり、江戸時代には大いに流行したそうです。

弁財天と巳さんがたくさん奉納されています。

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こちらは「都七福神」のひとつ、六波羅蜜寺の福寿弁財天。

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同じく六波羅蜜寺には銭洗い弁天も知られています。「京の七福神」の弁財天は三千院。天龍寺の「七福神」めぐりでは、慈斎院が弁財天です。


ことしの木花開耶姫から、「美女つながり」で巳年詣りのご案内(になりましたかどうか?)にたどりつきました。

京に祀られる女神さま。そのパワーをいただいて、来年もみなさまと共に元気に活躍できますように!


今回は、先日、JEUGIAカルチャーKYOTOでお話させていただきました「ビギナーのとっておき京都ガイド 京の初詣 美女祈願」から引用してのブログとなりました。1月は「和菓子事始め」を予定しています。(第3火曜夜7時~)ご興味がおありの方がございましたらどうぞお越しくださいませ。



今年も清遊ブログをご覧いただきありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします!






















  





   















































1月

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◆講座のご案内


1月6日(日)  魅惑の社寺 「広隆寺」    講師 堤 勇二


  午前945分~   於 職員会館かもがわ   2千円
                                
                              (終了しました)


これは誰?

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ご存じですよね。この井戸。

広隆寺 ご存じですよね。この井戸。.JPG



なぜこれを取り上げたのでしょう?

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泣き弥勒の秘密とは?

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太子の話に大興奮!?

広隆寺 太子の話に大興奮!?.JPG




1月19日(土)  京都世界遺産講座  「平等院」  講師 堤 勇二


             午後130分~   於 京都アスニー 5階 第7研修室
             
                                         3千円

                                     (終了しました)


いつ見てもいいですね。

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こういうものこそ大事なのです。

平等院 こういうものこそ大事なのです。.JPG





1月27日(日)  東京堤塾 京都世界遺産講座 
 「平等院」   講師 堤 勇二


             午後130分~  於 江戸東京博物館 第1・第2学習室

                                    3千円    (終了しました)


どこの天井?

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何絶の鐘でしたっけ?

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1月31日(木) こころみ講座 「新年の和菓子と京の菓匠」

    午前10時~ 於 京都市北文化会館 第1会議室  2千円

                         講師 中川祐子


新年を迎え、京の和菓子司ではどんなお菓子がつくられているのでしょうか?
おすすめのお菓子もご紹介致します。お楽しみに!

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お申し込みは右上のお申込みフォーム、ファクス、メールにて受付しております。


皆さまのお越しをお待ちしております!

          

          京都・清遊の会 事務局

        〒603-8341 京都市北区小松原北町13530108
            
TEL&FAX 075-465-9096  
            e-mail: info@kyo-seiyu.net






ご報告とお知らせ

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寒さ極まる時期ではありますが、すこしずつ日が長くなって、春の便りが待たれる頃となりました。

京都・清遊の会では、16日、堤講師の「魅惑の社寺 広隆寺」で今年の幕開けとなりました。

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              広隆寺 上宮王院太子殿


聖徳太子から秦河勝、そして秦氏から日猶同祖論、境内の解説ではご本尊の変遷や仏像の秘密、建築の興味深い話などなど、いつもながらの圧巻の講義が繰り広げられました。

そして19日「京都世界遺産講座 平等院」(京都)、27日(東京会場)が行われました。

いちばん美しい富士山でした。1月27日、東京講座への車中にて.JPG
 27日、快晴の富士



三時間あるのになぜこんなに早く時間がたつのでしょう!!

末法とは? 白川金色院とは? 観無量寿経の十六観想とは? などなど、末法の世にタイムスリップしたかのごとく、講師の語る宗教観に耳を傾けました。

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               平等院 阿弥陀如来像


31日には、「こころみ講座 新年の和菓子と京の菓匠」として中川による講座を持たせていただきました。

干支菓子、御題菓子、老舗の菓子司などご紹介、また、江戸から明治、明治維新からの和菓子業界の復興の力となった出来事などについてお話しし、菓子司「聚光」の珍しいはなびら餅を賞味しました。
質問の手も上がり、最後は食べて笑って賑やかな時間となりました。


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       驚きの
ロングセラー「不老泉」 二條若狭屋

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   パワーポイントはうまくできたでしょうか?()


和菓子の文化にかぎらず、日々の京都暮らしのなかから見えてくる歴史の一端など、またお話しさせていただく機会があればと思います。



京都・清遊の会ではこの春も充実の講座・催しを予定しております。
(なお、2月の世界遺産講座は次ページをご覧ください。)


321日(木)、24日(日)  「八重の逸話と哲学の道散策」講師 堤 勇二
               (雨天時は永観堂見学)
   


新島八重墓.jpg
        新島八重墓所(参考写真)

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                  熊野若王子神社


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7日(日) 「伊勢神宮の秘密」  講師 堤 勇二

① 宇治橋 大事なのは太陽ではなく、橋の真ん中のライン.jpg

宇治橋 大事なのは太陽ではなく、橋の真ん中のライン。

② 外宮 御正宮 左の空き地が遷宮予定地 空き地でないのがわかりますか?.jpg

外宮 御正宮 
 左の空き地が遷宮予定地 空き地でないのがわかりますか?


 


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27日(土) 「和菓子における贈答の文化」    講師 井上由理子

また、東京堤塾は、3月より新たに「魅惑の京都」シリーズが始まります! 


京都も東京も、いずれも他では聞けない、とっておきの内容満載!


各催し・講座のご案内は順次アップの予定です。


本年も京都・清遊の会にお越しいただきますよう
どうぞよろしくお願いいたします!


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                        広隆寺の椿


2月の講座

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2月16日(土)  京都世界遺産講座 「西芳寺」   講師 堤 勇二

                   午後130分~   於 職員会館かもがわ   3千円
 
                                       (終了しました)


2月24日(日)  東京堤塾 京都世界遺産講座 
 「西芳寺」  講師 堤 勇二

                  午後130分~   於 江戸東京博物館 会議室   3千円
                                      (終了しました


  夢窓国師が残した究極の禅芸術!!

  難しい禅の教えを形にすると、こんな素敵な庭になるのです!

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合掌し頭を垂れる珍しい仏さま どこにありますか?.jpg


合掌し頭を垂れる珍しい仏さま どこにありますか?




作庭者夢窓国師 この方の禅世界が西芳寺なのです.JPG


作庭者夢窓国師 この方の禅世界が西芳寺なのです。



色づき始めた大賀蓮.JPG


色づき始めた大賀蓮



聖徳太子時代からあった!? 黄金池の水源・夕日の清水.JPG


聖徳太子時代からあった!? 黄金池の水源・夕日の清水。




お申し込みは右上のお申込みフォーム、ファクス、メールにて
受付しております。


みなさまのお越しをお待ちしております!

足掛け三年にわたって開講してまいりました
京都・世界遺産講座は
無事終了いたしました。

ご参加いただきました多くのかたに
厚く、厚く御礼申し上げます。

京都・清遊の会は
これからも京都の本当の魅力をお伝えすべく
講座や現地案内を行なって参ります。
どうぞ、今後ともご愛顧頂き、
催しにご参加賜りますようお願い申し上げます。



  

            
                          京都・清遊の会 事務局


           〒603-8341 京都市北区小松原北町13530108
                TEL&FAX 075-465-9096  e-mail: info@kyo-seiyu.net







清遊ブログ 春待つ京の…

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立春を過ぎましたが、まだまだ寒さはきびしいですね。

皆さまにはいかがお過ごしでしょうか。

さきの節分は好天ともあいまってさまざまに賑やかでした。

前日の二日、千本閻魔堂引接寺(せんぼんえんまどういんじょうじ)へまいりました。節分には「えんま堂大念仏狂言」が行われることで知られています。

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閻魔さん、いつ来てもいかめしく睨みをきかせてはります。

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お詣りして、アツアツの「厄除けこんにゃく煮き」をいただきました。


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閻魔さまは嘘をつくのを大罪とされ、嘘をつくと舌を抜かれるといいますね。このこんにゃくは舌の形をしています。

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それに閻魔さまは裏表のないこんにゃくが大好物なのだそうです。

また、こんにゃくは「来ん、厄」とも「困、厄」とも。



境内の狂言堂には地蔵菩薩、開山の定覚上人、そして小野篁(おののたかむら)が祀られています。


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紫式部の供養塔と傍らには普賢象桜も。


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式部供養の石塔。小さなお地蔵さまがぐるりとめぐり、その上には薬師如来や弥勒菩薩の四座像。


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普賢象桜。この桜は茎が長く垂れ下がり、普賢象菩薩の乗る象の鼻に似ているところからの名。

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ことしも供養塔の横に、こんな普賢象桜のふっくらとした花が見られるでしょうか。


北大路堀川から少し南には式部と小野篁のお墓が隣り合ってあります。

そしてこの寺も式部の供養塔があり、篁像も祀られています。


その昔、小説を書くことは罪深いこととされ、「源氏物語」を書いたかどで地獄に落ちた式部を、小野篁が閻魔大王にとりなして救い、ゆえに二人は一緒に祀られているといいます。

そうそう、堀川の墓所の桜も見事でした。



三日の節分には寺町広小路の廬山寺(ろさんじ)へ。


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天気もよく日曜日とも重なって境内は賑やか。「鬼おどり」は3時からのはずですが、ずいぶん前なのにたくさんの人です。


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廬山寺は正しくは廬山天台講寺と称し、
圓浄宗(えんじょうしゅう)の本山。

慈恵(じえ)大師良源(りょうげん)が船岡山南麓に開いた與願金剛院(よがんこんごういん)に始まります。廬山寺三世の明導照源(みょうどうしょうげん)上人により廬山寺に統合され、天正年間、秀吉によりこの地に移されました。

宮中の仏事を行う黒戸四ヶ院(くろどしかいん)の一つでもあります。


慈恵大師は比叡山延暦寺中興の祖で、正月三日に示寂されたので元三(がんざん)大師とも呼ばれ、角(つの)大師、豆(魔滅)大師、降魔(ごうま)大師などの別称でも知られます。

二本の角を持ち、骨と皮ばかりに痩せさらばえた鬼の像は魔除けの護符として、京都では家々の玄関に貼られているのをよく見かけます。


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本堂の前ではすでに「鬼のお加持」が行われていました。松明と宝剣を持った鬼さんに、僧侶の真言とともに、身体の悪いところのお加持をしてもらうのです。


鬼のお加持1.JPG

「どこが悪いの?」やさしく聞いてくれているよう。頼もしい鬼のお加持には長い列ができていました。

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さて、お加持の鬼さんは退出。

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善男善女が見守るなか─


いよいよ追儺式(ついなしき)鬼法楽、通称「鬼おどり」が始まります。


管長以下、僧侶方が入堂、着座され、護摩供養が始まりました。

鬼法楽は、元三大師良源が村上天皇の御代、三百日の護摩供を修せられたときに悪鬼が出現、邪魔をしようとした際に、護摩の法力と大師のもつ独鈷(とっこ)、三鈷(さんこ)の法器により降伏させたという故事によるのだそうです。


鬼が姿を現しました!

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たくさんの人のなかからゆっくりやってきます。

廬山寺5.JPG


赤、青、黒。3匹の鬼たちは法螺貝と太鼓の音にあわせ、足を踏み鳴らし、暴れながらやってきました。

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廬山寺8.JPG

廬山寺9.JPG

本堂に入り、僧侶の護摩供養のまわりをぐるぐる踊り、暴れまわります。


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赤鬼は松明と宝剣をもち煙とともに。青鬼は大斧を、黒鬼は大槌を、それぞれ振り上げ振り下ろし、時々カッと睨んで回ります!

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赤鬼 式部さんへ.JPG

堂内は松明の煙でもうもうとして、火の粉が飛び散ります。またその鬼の後を雑巾で拭いて回るのですから大変です。


黒鬼 式部さんへ.JPG

ようやく鬼たちが外に出ると、追儺師(ついなし)が東西南北と中央に邪気払いの法弓を放ちました。


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そして、蓬莱師はじめ参列の方々から蓬莱豆や福餅が撒かれ、その威力に負かされた鬼たちは退散するという次第。

蓬莱師.JPG


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豆撒きになると境内はもう人でぎっしり! 立錐の余地もないくらいです。


「鬼がにげます!」というアナウンスで境内はどっと笑いどよめきました。


節分は、明日から季節が変わるというその前日をいいます。


赤・青・黒の鬼は人間の善根を毒する三種の煩悩、貪欲・瞋恚(しんい…怒り)・愚痴を表し、鬼法楽は、この三毒を新しい歳の変わり目といわれる節分に追い払い、福寿増長を祈念、悪厄災難を払い、新しい年を迎える法会なのだそうです。

はじめての鬼法楽は、迫力満点でした。

蓬莱豆.JPG


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蓬莱豆と福餅 



さて、この廬山寺、かの紫式部の邸宅址で、もともとは式部の曾祖父藤原兼輔(かねすけ)の邸宅があったところとされています。

式部の碑.JPG
紫式部と娘の大貳三位の歌碑


式部はここで「源氏物語」を執筆していたとも伝わります。


それが今は廬山寺となって、節分に「鬼の法楽」が行われているんですね!

あの世の式部さんもさぞびっくりでしょう。先ほどの光景!…


お邸、大変なことになってますよ! 


いえいえ、式部さんは涼しい顔で極楽浄土から毎年この節分会を見物しておられるのかもしれません()

千本閻魔堂も、ここ廬山寺も式部にゆかりの地で、偶然にも節分に訪れることになりました。


じつは紫式部は小学生の頃、偉人伝かなんぞの本で知って以来ずっと憧れの存在です。


百人一首を覚えてからは、必ず取らねば気がすまない札の十八番が紫式部。


「めぐ…」ときたら、「はいっ!」(笑)

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お正月が来ると、式部やきれいなお姫様にまた会えるので、かるた遊びは子供ごころに楽しみでした。


今頃は「源氏物語」も、絵画資料がたくさん出版されていますから、源氏絵を楽しむことも容易になりました。



先日、和菓子司の塩芳軒(しおよしけん)さんで干菓子を求めました。


名前は「雪まろげ」。

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「源氏物語」朝顔の帖に、雪が降り積もり、月明かりのもと、女童(めのわらわ)たちが雪玉を転ばして戯れ、その光景を光源氏と紫の上が眺めるシーンがあります。

「雪まろばし」とか「雪まろげ」という雪遊びであったようです。

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       土佐光起筆 「源氏物語画帖」より



そんな雪玉を想わせる雪のようなお菓子。上品な和三盆が口の中で溶けてゆきます。
ずっと長くつくられてきたお菓子だそうですが、知らなかったのです。


他には「ふくべ、梅鶴(ばいかく)」が時候にかなうかも。

なんとはなしに風雅で、春の気分が浮き立つようで。梅鶴は梅風味。ふくべは黒砂糖入りの羊羹をすこし乾かしたような感触です。

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どちらも手のひらにのる小箱を求めました。雪まろげも、ふくべも梅鶴も繊細な干菓子です。


塩芳軒さんは、風格あるのれんに気圧されて、入るのに勇気がいりましたが、一足お店に入るとそんな心配は吹っ飛びました。

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秀吉の建てた聚楽第址近くにあり、「聚楽」饅頭も知られます。



式部といえば紫つながりでしょうか、式部のお墓の近くにある紫野源水さんにも「式部せんべい」がありました。

紫野源水 表構え.JPG

ぱりぱりと食べてしまうのが惜しいような贅沢なおせんべい。

式部せんべい.JPG


どうしてか、またお菓子のご紹介になってしまいました()…。


寒い中にも楽しみを見つけて過ごすうち、じきに春。


辛抱して春待つ京の節分会。

エネルギーはもう町に充満しています。

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現地案内 清遊散歩

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八重の逸話と哲学の道散策


春めく季節、京都屈指の散歩道を歩いてみませんか。

歩きながら、つぎつぎに現われる景色や景物にまつわる知られざる京都の歴史

や人物を、ディープな京都案内で定評のある堤勇二講師がお話し、あわせて

大日墓地に眠る新島八重の生涯と逸話を違った角度からご紹介します。

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哲学の道


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          ありし日の橋本関雪


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            西田幾多郎 歌碑

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            書斎の西田幾多郎


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          新島襄 墓

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         新島八重 墓

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     いわくつきの若王子神社扁額

このご案内は平日、休日の2回実施いたしますのでいずれかをお選びいただき、ご参加下さい。

内容 

 
 晴天時
 銀閣寺前から若王子神社前まで散策。


 雨天時 見返り阿弥陀如来で有名な永観堂をご案内。

実施日時 

 平日 321日(木) 午後1時から午後4時過ぎまで
 休日
 
324日(日) 午後1時から午後4時過ぎまで

集合場所 

 晴天時 白川通今出川東北角
 雨天時
 永観堂表門下


集合時間 

 午後1時 (1時に開始いたしますので、10分前にはお越しください。)

参加費 お一人2000円 実費別途(拝観料or喫茶代など)

 ※リクレーション保険に入りますため、開催日の1週間前までにお申込みくだ  さい。

 ※参加費は、下記までお振込みください。(野外での現金のお受け取りは間違い
  の元となりますため、現地でのお支払いはご遠慮ください)


 ※お申し込みは下記事務局へファックスかメールにてお申し込みください。
  ホームページからもお申し込みいただけます。


京の景色には物語があります。

京の散歩道はインテリジェンスに満ちています。

さあ、皆様とともに知的興奮の散策に出かけましょう!!


       
     京都・清遊の会 事務局
   
       〒603-8341  京都市北区小松原北町13530108

            TEL&FAX 075-465-9096
            E-mail info@kyo-seiyu.net
                            
     京都・清遊の会お振込口座 
        みずほ銀行 出町(でまち)支店(
587
        普通 
1161285 名義 京都 清遊の会

新講座 「魅惑の京都」 開講!

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京都・清遊の会主催 東京開催講座

新講座
魅惑の京都開講!                    


いつも京都・清遊の会にお越しいただき、
 誠にありがとうございます。

このたび、世界遺産講座につづき、


 新講座「魅惑の京都


 
を開講させていただくこととなりました。

これは京都の社寺案内のみならず、


 京都御所


葵祭、時代祭、五山の送り火など

京都になくてはならない
 大切な
祭事についても適宜取り上げ、

その本当の意味と見逃せないポイントを、

堤勇二先生に熱く、存分に語っていただきます。

他では決して聞くことができない、


 
圧巻の深さと広さを誇る

清遊の会ならではの京都講座です。

世界遺産講座同様
 6回をワンクールとして進めてまいります。

引き続き、清遊の会の講座に
 ぜひともお越しいただきますようご案内申し上げます。


魅惑の社寺講座 東京開催 日程 

●時間は午後130分~430分を予定しています。

回数   日時          内容 

第1回  331日(日)   金戒光明寺  

   きゅりあん第二講習室 八重の逸話満載!


第2回  429日(月・祝) 葵 祭 

   江戸東京博物館 会議室 王朝絵巻の真実


第3回   526日(日)   泉涌寺

   江戸東京博物館 会議室 皇室と仏教秘話



 

第4回   623日(日)   八坂神社

   江戸東京博物館 会議室 スサノオの正体


第5回   728日(日)   五山送り火

   きゅりあん第二講習室 京都の火祭も紹介


第6回  825日(日)   東本願寺

   (未定)      マンモス本山の底力 


第一回 金戒光明寺
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激動の時代を物語る会津墓地

黒谷 清和殿.JPG
入洛した会津藩士が泊まったとされる清和殿

黒谷 日想観.JPG 
八重も試みたか。黒谷からの日想観。


第二回 葵祭
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目にもあでやかな斎王代の御禊
しかし、この祭の主役はこの人ではありません。

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神さまが見ています。馬の目を通して。

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陰陽師による陰陽祓い
見逃せない重要なおこない。


第三回 泉涌寺
泉涌寺 .jpg 
泉涌寺本堂 後は舎利殿
当寺の重要な秘密が隠されています。

泉涌寺 月輪陵.jpg
泉涌寺 月輪陵と後月輪陵
当時と皇室の秘話、存分にお話します。

泉涌寺 雲龍院書院.jpg 
雲龍院書院
写経で有名ですが、それだけではありません。
ここの墓地のとても大切。

第四回 八坂神社
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世に有名な枝垂桜の雄姿
この桜はもと八坂神社のお寺にありました。
神社にお寺? その通りです。

棟方 弁才天.jpg 
版画家棟方志功の「弁財天」
八坂神社と一体どんな関係が?
とても面白いお話です。


第五回 五山の送り火
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雨雲に大文字の火のうつるとき
 連れて遁げよと君の言うとき  吉井勇

o0800050712147371398.jpg 
涌泉寺の題目踊り
染め抜かれた妙法の文字が、目に染みます。
送り火はただのページェントではありません。
京の火祭りの意味、お伝えします。

第六回 東本願寺
 
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熱く深い信仰の証し・毛綱。
今では想像すらできない人々の想いがあります。
この巨刹がなぜ世界遺産でないのか。

P1450711.JPG 
な、な、なんだ!?
このヤジロベエみたいな建物は!
本願寺門主の教養と美意識、存分にお見せします。


第2クール以降紹介予定

 時代祭 伏見稲荷大社 東福寺 大覚寺 
 石清水八幡宮 三千院 神護寺 青蓮院 

 北野天満宮 随心院 曼殊院 南禅寺 
 京都の
24天満宮 三具足山(妙顕・妙覚・立本)

 やすらい祭 光明寺 知恩院 松尾大社 
 京の野菜供養 大徳寺 毘沙門堂 京都御所……

受講料 

各回お一人3000円  

全回一括お振込みの場合、

18000円を15000円に割引いたします。

各回ごとのお振込みでも一括のお振込みでも、
振込手数料は恐縮ですがご負担ください。


お申込み要領

この用紙によるファックス送信でも、
下記ホームページからのお申し込みでも結構です。

お申込み頂いた方には、ご入金確認後、
事務局より参加証を送付いたします。
講義当日にご持参、ご提示ください。
ご不明な点は下記事務局までお問い合わせください。

お振込先 みずほ銀行 出町(でまち)支店(587) 
  普通 1161285   名義  京都 清遊の会 





 

申し込み〆切

お申し込みは随時受け付けております。
ただしレジュメ作成の都合上、
事前申込制とさせていただきますので、
ご参加回の一週間前までにお申し込み下さい。


現地案内について

 実際に各社寺を訪れて行う現地案内も順次開催いたします。
 現地案内の参加費用につきましては、
 拝観料や交通費などの都合で変動しますので、
 その都度別途ご案内致します。


京都・清遊の会は
他では決して触れることの出来ない
圧巻の京都の凄みを全力でご紹介いたします。

京都を楽しむための基礎知識
もっと深く知るための素養と意識
そのすべてがこの講座に詰まっています。

自信をもってお勧めする京都講座
是非、ご参加ください!

お知り合いにもご推奨頂ければ幸いです。

この講座は東京開催講座です。
京都での講座は順番、内容が異なりますので
ご注意ください。
京都講座は別途お知らせいたします。






ご報告と3月のご案内

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まだまだ風は冷たいですが、すこしずつ春の気配が近づいてまいりました。


京都・清遊の会では、おかげさまにて先月を持ちまして、堤勇二講師による「京都世界遺産講座」を、東京、京都ともに終了することができました。
本講座ではたくさんのみなさまにお越しいただきまして誠に有難うございました。


2月の「西芳寺」講座では、歴史に名を残す宗教家や政治家がこんなに西芳寺と関わりがあったのかと驚きの連続、「世界遺産講座」の最後に「西芳寺」をお話しされた理由がわかる気がいたしました。


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           2月24日の東京講座で


さて、今後、東京では「魅惑の京都」講座が先行して始まり、
京都では隔月ごとに「現地案内」と「魅惑の京都」を開始の予定です。

京都にはたくさんの素晴らしい社寺があり祭事が行われています。 


その魅力を堤講師にさらに熱く語っていただきたいと思います。


京都の予定は近日中にご案内いたします! 

どうぞお楽しみになさってくださいませ。



3月の予定


3月21日(木)、 3月24日(日)


   現地案内 清遊散歩 「八重の逸話と哲学の道」   講師 堤 勇二

          午後1時~   集合 今出川通白川東北角   2千円

       (雨天時 永観堂見学 集合は永観堂表門下 拝観料別途要)


3月31日(日)  東京堤塾 魅惑の京都講座 
 「金戒光明寺」   講師 堤 勇二

          午後130分~  於 きゅりあん第二講習室   3千円


各ご案内、講座の詳細は右ボタンをクリックしてご覧ください。

お申し込みは右上のお申込みフォーム、ファクス、メールでも受付いたします。


多数のお越しをお待ちしております!

 

          
           京都・清遊の会 事務局

           〒603-8341 京都市北区小松原北町13530108
                  TEL&FAX 075-465-9096  
                  e-mail: info@kyo-seiyu.net

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                  随心院の梅

清遊ブログ  大石忌 祇園一力にて

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桜だよりはことのほか早く、京都も各地で花見の頃となりました。

皆さまにはいかがお過ごしでしょうか。

お彼岸の三月二十日、祇園一力(いちりき)で行われる「大石忌」にうかがいました。

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この日は大石内蔵助(くらのすけ)の命日にあたります。

大石内蔵助はもと赤穂藩筆頭家老で、元禄15年、藩主の主君浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)の無念を晴らすため、赤穂の浪士四十七士を率いて吉良上野介(きらこうずけのすけ)邸に討ち入り、家人、警護人もろとも上野介を討ち果たし本懐を遂げた世にいう元禄赤穂事件の中心人物。

これに題材を得てできたのが人形浄瑠璃や歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』(かなでほんちゅうしんぐら)。

大石忌は内蔵助を偲んで、『仮名手本忠臣蔵』の七段目「祇園一力茶屋の場」で知られるここ一力亭で行われます。

祇園で屈指のお茶屋、一力亭は四条花見小路の南東角。花見小路通りには早くから行列ができています。


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案内がありいよいよ中へ。

玄関へあがると、はなやかな衣裳に身を包んだ芸舞妓さんがお出迎え。 


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クラクラするほどきれいです! 

こんなに真近で見られるなんて、と早くも興奮。

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「万亭」(まんてい)の額。正式には万亭ですが、万の字を一と力に分けて一力亭。

やはり廊下に芸舞妓さんが。通り過ぎるだけなのが惜しいです。お客も大勢いらっしゃるのと興奮とで、ゆっくり撮れず、これにかぎらずブレている写真が多いので先にお詫びしておきます。

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二階の広間へ案内されました。

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ここでは「討ち入りそば」が振舞われています。熱々のお蕎麦。

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芸妓さんがきりりとした前掛け姿でお運びしてくださり、また見とれてしまい…。


次は階下に降りてお茶席へ。ここも舞妓さん方が接待、またまた目が眩むよう。どの角度から見ても美しいです。

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お菓子は「巴饅」とあります。

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大石の家紋「二つ巴紋」の薯蕷饅頭に同じく巴紋の落雁(らくがん)を添えて。大きなおまんに、落雁は弾力があり初めていただく食感です。虎屋製。


お茶が運ばれました。

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やわらかな色合いの茶碗に点てられた一服は柳に桜の景色。春の情感が漂います。詰めは柳桜園(りゅうおうえん)。茶碗はやはり二つ巴紋が彫られていました。

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お茶もお菓子もおいしくいただき、ため息がでるような光景のお座敷でしばしほっこりです。



道具飾りを拝見しましょう。


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お道具はほとんどが千家十職(せんけじゅっしょく)の手になります。


格調ある真塗台子(しんぬりだいす)は柱に桜と巴紋が蒔絵されています。


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塗師(ぬし)中村宗哲家の先々代、元斎宗哲の作。


水指、建水、蓋置、柄杓立の皆具(かいぐ)一式は、仁清写し桜の絵と七宝紋が施されています。流水にさまざまの桜。はんなりした意匠。今日の一力のお座敷そのままのような…。

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京焼の永楽善五郎家の先代、即全作。

右側にあるのは志野の替茶碗です。



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茶器は袖形巴紋白檀塗(びゃくだんぬり)雪吹(ふぶき)と会記にありました。


茶碗は天に紅の白楽。かんざしの画。茶杓は銘「春宵」。裏に巴紋の蒔絵。


茶器は一閑張り細工師、先代飛来一閑(ひきいっかん)作。


茶碗は楽吉左衛門家の先代、覚入の作。



この道具組─


茶器の山形模様からは大石内蔵助扮する「大星由良之助」を、茶碗は簪(かんざし)の絵から遊女「おかる」を見立ててのことかも。


茶屋で遊蕩に身をやつし酒に酔うお大尽、由良之助。その由良之助が文読む姿を二階から覗き、簪を落としてしまうおかる。見られたことに気づいた由良之助はおかるに身請け話を切り出すのですが…。


京都では平成22年に師走の「顔見世」で、由良之助を吉右衛門が、おかるを玉三郎が演じ、豪華な配役で喝采を浴びました。


風炉先屏風は「雪路」の画とあり、雪のなかに足跡が続くさまが描かれています。


討ち入りは雪の夜に。そして茶屋での遊びは春の宵に─。


雪路や桜の絵模様をバックに、登場人物が繰り広げるお芝居の世界。

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床は大石の文(ふみ)。

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竹置筒(おきづつ)花入に袖かくし椿と貝母(ばいも)が生けられて。


「文」に「袖かくし─」とは意味深、やはりこの場面…。

由良之助とおかる。そして縁の下には九太夫が身を隠し、由良之助が縁側で垂らして読む文を下で九太夫が盗み読むという複雑な人間模様…。

まだまだ連想の余韻を引きずりながらも次の案内へまいります。

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次の間にはたくさんの書画が掛かり、ゆかりの道具や箱書きなどが並べられておりました。


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目にとまったのは女人が一心に筆を走らせている画幅。題は「塩冶高貞妻」。
美人画の名手・伊藤小坡(いとうしょうは)の作。


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塩冶高貞(えんやたかさだ)は塩冶判官(えんやはんがん)のこと


『仮名手本忠臣蔵』では播州赤穂藩の藩主・浅野内匠頭は「塩冶判官」(播州の名産・赤穂の塩からの連想)として、

また幕府高家肝煎(こうけきもいり)・吉良上野介は「高師直」(高家旗本からの連想)として登場しています。

憂いをたたえたような横顔に小坡の繊細な画風が偲ばれました。


ほかにも─

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大石主税(ちから)の手造り茶碗。

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「由良鬼」茶杓は西山松之助氏の作。

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さきにご紹介しました茶席の会記や箱書付も並べられています。


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お道具はすべて表千家先代即中斎(そくちゅうさい)宗匠の書付でした。


祇園をこよなく愛されたであろう即中斎宗匠の指導のもと、当時の十職が製作したもの。

一つ一つの道具は用途だけでなく、主題の意匠としての役割をも担い、皆が集まって一会の道具組となります。想像を働かせて「見立て」を読み解くことは茶会の楽しみでもありましょう。

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次に案内されたのは─

内蔵助像にお茶とお菓子が供えられ、お仏壇には四十七士の小さな木像が置かれています。


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皆さん、手を合わせてお参りされます。

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いつのまにか雨が降りだし、お庭は木々や庭石が濡れてしっとりした風情に。

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隣の間。壁に立てかけてあるのは由良之助の茶屋遊びが描かれた二双の屏風。


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ここでは井上八千代さんの舞「深き心」が披露されます。

部屋いっぱいの人、人。皆さんお待ちかね。


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仇討ちの本心を隠し、遊興三昧に見せる由良之助の心情を一心に舞われ、ひとときも目を離すことができません。


つづいて芸妓さん三人の舞「宿の榮」。

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撮影はできませんでしたので、舞い終え挨拶されたところのみの写真ですが、高揚した会場の雰囲気が少しでも伝わるでしょうか。


一力亭の大石忌にうかがい、茶道具や芸術品の数々を拝見し、さらに京舞を鑑賞し、芸舞妓さんを間近で見られてまるで夢のようなひとときでした。

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もう幾日も経つのにいまだ夢覚めやらぬ今日この頃。

さあ桜が咲いて都をどりも幕開けですね。祇園もいよいよはなやかな時を迎えます。

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近々講座のご案内

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京都・清遊の会 特別講座

62回式年遷宮記念

「伊勢神宮の秘密!」

伊勢神宮はいつからある?

伊勢神宮を作ったのは誰?

伊勢神宮に最初にお参りした天皇は誰?

伊勢神宮は何をするところ?

伊勢神宮が国家の宗廟になったのはいつ?


ご存じですか? 伊勢神宮のいろいろ。


伊勢神宮には創建の秘密もあり、

それも大事ですが、


それよりも

知っておかないといけない、

決して忘れてはいけない、

一人でも多くの人に伝えてほしい、

そんな大事と魅力があふれています!


お話しします。神宮の秘密!

お伝えします。神宮の魅力!

お一人でも多くのご参加をお待ちしています!!

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清浄な地、清冽な気、思わず威儀を正す神域です。

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五十鈴川の御手洗場。
さて、次はどこに行くか、ご存じですか?

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石段の真ん中に大木が!
邪魔ですか? 

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朝日が昇る宇治橋。 有名ですね。
でも大事なことは別にあります。

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御稲御倉 みしねのみくら と読みます。
この社こそ、神宮の存在意味を知らせてくれます。
日本人とは何でしょう?

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この建物を視よ!
天地根源造とは何ぞや!

神宮 御塩 塩かための土器1.jpg 
神官が大切に運ぶ、これは一体なに?
この形がとても大事なのです。

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この写真にみえる神宮の秘密、おわかりですか?

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ご神宝の一つ 鶴斑毛御彫馬
つるぶちげおんえりうま と詠みます。
式年遷宮で作り変えるのは社殿だけではありません。
作られる神宝の数々とその秘話
聞いて驚いてください。
そして感動してください。


日時 4月7日(日) 午後1時~3時半ころ

場所 職員会館かもがわ

    〒604-0901 中京区土手町夷川上末丸284 

    電話:075-256-1307 

参加費 お一人2000円

お申し込みは左上部の「お申し込みフォーム」か

もしくは、下記メールかファックスにてお願いします。





  京都・清遊の会 事務局 

  〒603-8341 京都市北区小松原北町135-30-108

   TEL&FAX 075-465-9096  

  e-mail: info@kyo-seiyu.net 


JEUGIAカルチャーKYOTOより

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京都ビギナーの方のための

人に教えたくなる! とっておき京都ガイド 

 
     4月18日 葵祭へのいざない


     5月16日 新緑の社寺と和菓子司めぐり

     6月20日 祇園祭と八坂神社



美しい京都、美味しい京都、知らなかった京都! お得な情報が満載です。


豊富な画像をパワーポイントでご紹介いたします。


お誘い合わせの上お出かけください!


         
   ●講師 中川祐子

   ●毎月第3木曜 午後7時
30分~9時 
 

      お問い合わせ 〓 0752542835まで


       四条河原町西入 シカタビル8階 JEUGIAカルチャーKYOTO

メルパルク よみうり文化センターより 

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4月から始まる堤勇二先生のカルチャーセンター講座をご案内いたします。

先生の知力と魅力あふれる充実の話をぜひお聴きください!



            

「京の神さま、仏さま」

 ご存じですか? ご祭神、ご本尊の本当のお姿

           4月21日(日)スタート!
                             

 アマテラスって男性? 女性? オオクニヌシとスサノオって親子? 八幡さんと天神さんってどう違う? 立ってる阿弥陀さまと座ってる阿弥陀さまって違うんだ! 眷属って、脇侍って何よ? などなど……

 京都には約二千もの社寺があり、そのすべてにご祭神やご本尊がおられ、境内の摂社や末社、お堂などもあわせると、途方もなくたくさんの神仏がおまつりされています。それらの神仏は、名前が違っても同じものだったり、呼び方は似ているのにまるで違ったり、ややこしいことこの上ありません。でも、何がおまつりされているのかを知ることはとても大切なことなのです。

 どの神さまも仏さまも、本当のお姿を知ると、目からウロコ、知的好奇心を揺さぶる驚きの連続間違いなしです。さあ、ご一緒に京都の神仏を巡る旅に出かけましょう!!

 

 
第一回 アマテラスオオミカミ


伊勢神宮にまつられる皇室の祖先神ですが、本当はとても数奇な運命をお持ちです。京都ではこ におまつりされていますか? 今年は式年遷宮の年です。この機会に伊勢の秘密を学びましょう。



第二回 スサノオノミコト


アマテラスの弟とされていますが、果たして本当でしょうか? 荒ぶる神と心優しい神の両面があり、「牛頭天王」の別名とともに国内に留まらない事跡をお持ちです。一体この神様は何者なのでしょう。



第三回 オオクニヌシノミコト


遠く出雲の神様ですが、実は京都ととても深い関係があり、下鴨神社ではまったく違う七つの名前でまつられています。なぜこんな多くの名前をおもちなのでしょう? 実はとんでもない秘密があるのです。

第四回 八幡さま


京都屈指の古社。石清水八幡宮のご祭神。実は日本でもっともたくさんおまつりされている神さまです。この神さま、一緒におまつりされている方々もとっても大切。日本の皇室の秘密に迫る、知的興奮の連続です!


第五回 天神さま


受験生の守護神、学問の神様、菅原道真公。京都にはこの神さまをおまつりするところがいくつあるかご存じですか? 京の天神さまを巡回すると、神になったこの方の謎が見えてきます。

第六回 お稲荷さま


京の初詣参拝者数第一位! 商売繁盛の神さまとして不動の地位を占めるお稲荷さま。ではこのご祭神のお名前いえますか? 京都に大きな影響を与えた秦氏とどんな関係? 空海とお稲荷さんって? 目からウロコとはこのことですね。

第七回 お地蔵さま


京都におまつりされているお地蔵様はまさに多士済々! 晴れやかな伝来をもつ大寺のお地蔵さまから名もなき町角のお化粧さんまで、貴賎を問わない信仰こそ、この仏さまの真骨頂です。名優ぞろいの京都の「おっぞうさん」、その魅力をご堪能ください。

第八回 お不動さま


延暦寺、東寺といった名だたる国家鎮護の寺院から町角の小堂まで、そのお顔も目が開いてたり閉じてたり、牙が食い違ってたりいなかったり、手に持つ剣も蛇がいたりいなかったり、怖いお姿もよく見ればどことなく愛嬌があったりなかったり……。仏像界きっての大こわもての秘密をご紹介。

第九回 お薬師さま


病気に悩む人、痛みに苦しむ人、後世でも来世でもなく、今、助けてほしい人の祈りにこたえてきた仏さま。その誕生には日本古代史の秘話があり、京都のお薬師さまには祈りが築いてきた歴史、多くの逸話があります。


第十回 阿弥陀さま

辛く苦しい世の中でもがく人、でもきっとあの世には極楽が待っている。輝く世界が拓けている。そんな場所に連れて行ってくれる仏さま、そんな場所から迎えに来てくれる仏さま、それが阿弥陀如来。でも姿勢や手の形、同じように見えても実は違うのです。違いに隠された信仰の形、ご教示します。


第十一回 脇侍、眷属……脇役の仏さま

本尊の両側におられる仏さま、回りを囲む神さま、一つのお堂にはたくさんの神さま、仏さまが一緒におまつりされています。脇侍とか眷属とか、難しい呼び名ですが、ご本尊と深い関係があるこれらのご神仏を知ることは、実はご本尊を知ること以上に大事なことなのです。


第十二回 大仏さま

奈良や鎌倉だけじゃないのです。京都にも大仏さまがおられるのです。昔じゃありません。今もおられるのです。それもたくさん! 知って驚き、見てびっくり! 京の大仏さま、その凄みと迫力を是非お知り下さい。


以上のラインナップは時事的状況や紹介の進行により複数回にわたるなど適宜変更する場合があります。あらかじめご了承ください。


※なお、本講座とは関係なく、最終講義終了後、午後からご希望の方と実際に京のどこかの大仏さまにお参りいたします。交通費、拝観料はご負担いただきますが、本シリーズにご参加戴いた感謝を込めてご案内させていただきます。どうぞお楽しみに!


       ●毎月第3日曜日 午前10時~12 
    

    〈お問い合わせ〉 よみうり京都文化センター 

             〓
0753537070

                       JR
京都駅 東隣 メルパルク京都3階 



















春の特別講座

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「和菓子における贈答の文化」  


この春、京都・清遊の会では、和菓子の世界における「贈答」の文化について講座を開かせていただくことといたしました。

「贈答」は古来さまざまなかたちをもって発達してきました。


宮中へ、あるいは将軍家への献上、または下賜される場合、あるいは慶弔など人生の通過儀礼、歳暮や中元の挨拶など、「贈答」はどのようにして今日まで続いてきたのでしょうか。

こまやかな日本独自の風習ともいえる「贈答」について、

おなじみ井上由理子先生からお話をお聴きいたします。

後半は、「風呂敷」の歴史や包みかたについて、ゲストをお招きし、
井上先生とともにレクチャーしていただきます。


日本の文化は、「包む文化」「結ぶ文化」とも言われます。


アッとおどろく風呂敷の使い方を学びませんか。 

普段お使いの、あるいは使ってみたい風呂敷をご持参ください。
(こちらでもご用意いたします。)


お誘い合わせのうえ、お越しをお待ちしております。

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        京乃色 二條若狭屋

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             菊の贈答菓子 


日時   4月27() 午後130分より4時過ぎ頃まで  

場所   職員会館かもがわ 2階 大広間 

    (河原町通り丸太町下ル2筋目東へ突き当り 
     鴨川畔、石長松菊園向かい) 


参加費  お一人2500(お菓子代込) 
 


参加ご希望の方は下記まで
FAXあるいはメール、HPの申し込みフォームにてお申し込み下さい。
すでに清遊の会にご参加の方は、お名前とお電話、FAX番号のみご明記下さい。


京都・清遊の会 事務局 
TEL&FAX 075-465-9096 
                e-mail:info@kyo-seiyu.net

4月の講座ご案内

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4月7日(日)  「伊勢神宮の秘密」             講師 堤 勇二

       午後130分~  於 職員会館かもがわ       2千円


4月27日(土)  「和菓子における贈答の文化」     講師 井上由理子


       午後130分~  於 職員会館かもがわ    2千5百円(菓子代込)

4月29日(月・祝)  東京堤塾 魅惑の京都 「葵祭」  講師 堤 勇二


       午後130分~  於 江戸東京博物館 会議室   3千円

 

 各講座の詳細は画面右の項目からご覧ください。
 お申し込みは右上のお申込みフォーム、ファクス、メールで受付致します。
 多数のお越しをお待ちしております!


        京都・清遊の会 事務局

       〒603-8341 京都市北区小松原北町13530108
           TEL&FAX 075-465-9096  
       
e-mail: info@kyo-seiyu.net




桜の見どころご紹介

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満開を迎えると思いきや花散らしの雨が降りましたが、ことしのお花見はいかがでしたか。

名残を惜しんで、何ヶ所かの桜をご紹介いたします。有名どころ、意外にも人のあまり来ない名所もとりまぜてごらんください。

三月の哲学の道案内には大豊(おおとよ)神社で30数年ぶりの梅と桜の競演が見られました。

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まずは、北区、洛星高校の桜。

北野天満宮、平野神社の近くにあり、馬代通りをはさんで向かい側は日本画家・木島桜谷の生家があります。

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校内を通り抜けできる散歩道です。
学校には桜が似合いますね。

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賀茂川、半木の道の桜を車窓から。

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出町柳の風景。「見渡せば柳桜をこきまぜて…」を連想できるところ。

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京都御所、近衛邸あとの糸桜。えも言われぬ美しさです。

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昔から桜の名所として名高いところ。孝明天皇が歌を詠まれています。


池畔に枝を垂らす桜、はなびらが水面にはらはら落ちて。

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さて御所の中に、ほとんど空洞になっているにもかかわらず、花を咲かせる桜があります。どこでしょう?

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左京区、北白川天神宮(てんしんぐう)に来ました。なんと人がいない! 

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狛犬は桜の傘の下にいました。

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哲学の道からさほど離れていないのに。静かな名所。


前を流れる疏水沿いはまた桜の並木道です。でもご近所の人らしい人しか通らないんです。

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天神宮から延寿の道へ。車が通る道ですが、桜並木はここもすばらしいです。

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いよいよ平安神宮。これぞ桜の名所。
紅枝垂が青空に映えます。

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中神苑、蒼龍池へ。

ありました、臥龍松。ほんとうに龍のように見えます。

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栖鳳池のまわりをぐるりと回りながら桜狩り。

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泰平閣は風格がありますね。
背景の山とマッチした景色が見事!

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尚美館を景色に取り入れ池に映る桜は最高でした。

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以上、かけ足でご紹介しましたが、いかがでしたか。

おそい桜はまだこれからですが、いよいよ新緑も映える季節になりますね。


京都の春はますますたのしみです。





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