西院界隈散策報告
3月7日(土) 予報が見事に外れ、朝から雨もよいで不安ななか
多くの方のご参加を得て、西院界隈の清遊散歩が行なわれました。
集合・出発場所は西大路四条東北角の高山寺
同じ名前のお寺がありますが、
こちらは黒谷さん系の浄土宗寺院。
中世の時代を象徴します。
境内に一際目立つ大地蔵。
金戒光明寺からもたらされた河原地蔵です。
隣の石碑は室戸台風の慰霊碑。
かつて賽の河原と称された葬送地でした。
大地蔵を取り囲む石仏群。
秀吉の御土居がなくなり、
再び姿を現しました。
男女がペアの道祖神像があるのも象徴的。
ビルの壁に埋め込まれた淳和院発掘調査碑。
気付かない人が多いですが、基調な資料。
西院は古代、中世、近世、そして近代と
それぞれの時代を見事に捉えた遺跡が特徴です。
古代(平安時代)の象徴 西院春日神社。
藤原氏の祖神・春日四神と若宮の神が
春日造の社殿に祀られています。
しかし、今回の主役はこちらのお社。
西院宮(手前)と住吉社(朱塗)
淳和天皇とその后・正子皇后ゆかりです。
なぜ、ここに奈良の神を勧請したのか
興味深い話が印象的でした。
還来神社
正子皇后と実の母、そして
義理の母を祀ります。
一見なんの不思議もないようですが……
その秘密とは?
能舞台の屋根
熨斗瓦の彫り物に一同驚愕!
これからは上を向いて歩きましょう!(笑)
西院野々宮神社
現在は西院春日神社の御旅所になっていますが
やはり伊勢と奈良はなかなか重なりません。
なによりも宮中の賢所を拝領した本殿の姿
忘れられません……。
古代の創始、中世の繁栄、近世の遺響、
まさに皇城京都の縮図のような浄域です。
神社の西北あたりにかつて西院小泉城という
お城がありました。両城といえば二条城とここ。
本当に西院という地は歴史の宝庫ですね。
住吉大明神社
西院春日神社の住吉社の故地。
春日神社に遷されて後も
ずっと人々の手で護られてきました。
これこそ西院という地の象徴といえます。
こういうところを逃さないのが清遊散歩です。
近代の遺産? 折鶴会館。
見事に千年の歴史を一跨ぎ。
心配された雨も見事にもってくれて
さすがに持ってる清遊の会!!
なかなかの充実散歩でした。
次回の散歩はいつ、どこでしょう(笑)。
是非、楽しみにお待ち下さい。